心に響け!

 昨日,ある保護者から電話がありました。

 「今日,息子が不要物を持っていたと聞きました。これからお詫びに伺いたいのですが,校長先生か担任の先生はまだいらっしゃいますか?」
 「担任は先ほど退庁しましたが校長がおります」
 「では,息子を連れて伺います」

 その数分後,親子で来校され,校長先生と生徒指導主事が対応しました。持参したものはIポットで,本校ではもちろん禁止しています。
 5日に文化祭を控え,生徒の心が浮ついていると感じることも多々あります。それを指導するのは私たち教師の使命ですから,当然ひとつずつきちんと解決していきたいと思っています。
 しかし,その際,どんなに些細なことでも,ルールを破ったという事実を保護者がしっかり受け止め,本気で真剣に子どもと向き合ってくださる姿に,当然といえばそうですが私は新鮮さを覚えました。そして,該当生徒の心に響いてほしい,いや響いていると確信しました。
 残念ですが,参観日にガムをかんだり,私語をしたりと,子どもの真剣に背中を向ける保護者もおられます。しかしこうして何かがあった時,わが子にしっかり向き合って下さる保護者もいます。どちらが子どもにとって示すべき「大人の背中」なのでしょうか…。
 保護者の価値観の多様化に戸惑うことは多々ありますが,私たち教員が大切にしているのは「事実」「真実」「誠実」です。
 昨日も本校にしては残念な出来事がありました。生徒に「事実」をはっきり伝え,「真実」を求めて投げかけ,「誠実」に対応・解決していきたいと思う今日この頃です。 (文責 飯田)