毎週月曜日には職員朝会が行われています。
学校によっては毎日行われていたりするこの朝会〜玖波中では生徒と向き合える時間を確保するために最低限の週1回で行っています。
さて,本日はその中で校長先生が私たち職員に示した資料を紹介したいと思います。
「雑用はない」
渡辺和子さんは,2.26事件で暗殺された教育総監、渡辺錠太郎氏の娘さんです。
9歳のとき目の前で父が殺されたそうです。
20代後半になってアメリカの修道会に入り,10年ほどして日本に帰りました。
岡山の「ノートルダム清心女子大学」の学長や理事長を歴任されています。
多くのすばらしい本もお書きになっています。
渡辺和子さんがその修道会にいたときのことです。
食事の準備で食卓にお皿を配っていたとき,渡辺和子さんに,あるシスターが寄ってきて,
こう尋ねたそうです。
「渡辺さん,あなたは今,なにを考えながら,お皿を配っていますか?」
渡辺さんは,とまどいながらこう答えたそうです。
「いいえ,何も考えていません」
シスターは
「渡辺さん,あなたは時間を無駄にしています。なぜ,このお皿を使う人の幸せを
祈りながら配らないのですか?この世に“雑用”という仕事はないのですよ」
と教えてくれたというのです。
炊事も洗濯も掃除も,また子どもの世話も会社の仕事も・・・
この食事をする人が
元気になってくれるように。
この服を着る人が
幸せになってくれるように。
この廊下を歩く人が
笑顔で過ごせるように。
この仕事に関わる人が
みな幸せになってくれるように。
と,念をこめたら,それは単なる『雑用』でもなく,単なる作業でも,単なる仕事でもないでしょう。
今この時間が,この行動が,誰かを幸せに役立つと思えること。
それはやり甲斐にも繋がり,自分を大切にすることにもなると書かれていました。
仕事をするdoingも大切!
しかし,どういう自分かというbeingを忘れてはならない。
機会をつくり,子どもたちと考えていきたい内容だなと感じました。